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2018.09.18
グランドピアノのペダルの特徴って?アップライトピアノとの違いはある?
グランドピアノとアップライトピアノには3つのペダルが付いていますが、役割や使い方が違います。
また、古い中古ピアノには手で操作するペダルが付いていたり、電子ピアノには2つまたはひとつしかペダルが付いていなかったり、ピアノの種類によってペダルの使われ方はさまざま。
今回は、グランドピアノのペダルの特徴やアップライトピアノとの違いについて詳しくご紹介します。
グランドピアノのペダルはどんな機能がある?アップライトピアノとの違いは?
グランドピアノのペダルは、左側から1.ソフトペダル(シフトペダル)2.ソステヌートペダル3.ラウド(ダンパーペダル)の3種類です。それぞれの特徴をご紹介します。
1.ソフトペダル(シフトペダル)
ソフトペダル(シフトペダル)には、音の響きを弱められる機能があります。その仕組みは、ペダルを踏むと鍵盤ごとハンマーアクションが右に移動し、打弦を3本から2本にして音量を弱めるというものです。
アップライトピアノの場合はグランドピアノと少し仕組みが異なり、ペダルを踏むとハンマーが押し上げられ、弦との距離を近づけることで音量を弱めます。
2.ソステヌートペダル
ソステヌートペダルは、趣味でピアノを楽しむ範囲では使う機会が少ないペダルなので、どんな役割があるのか知らない方も多いのではないでしょうか。ソステヌートペダルの役割は、ひとつの音や和音を出し続ける状態にするというもの。ペダルを踏むと鍵のダンパーだけが弦に降りなくなり、このペダルを踏んでいる間は音が伸び続けます。
アップライトピアノには、ソステヌートペダルのような機能はありません。同じ位置に弱音ペダル(マフラーペダル)がありますが、こちらは踏むと弦とハンマーの間にフェルトの幕が下がり、音量を下げる役割を持っています。
3.ダンパーペダル
ダンパーペダルは、ラウドペダルやフォルテペダル、サスティニングペダルとも呼ばれています。グランドピアノのペダルの中では一番良く使われるペダルで、音を伸ばす機能があります。その仕組みは、ダンパーペダルを踏むとダンパーがいっせいに弦から離れることで、長く音を振動させることができるというものです。弾いた弦の音だけではなく、弾いていない弦の共鳴音も加わるため豊かな響きが表現できます。
アップライトピアノにも、グランドピアノと同じ位置にダンパーペダルがあります。アップライトピアノのダンパーペダルもグランドピアノのものと同じ仕組みで音を伸ばします。
4.ハンドマフラー
手で操作する「ハンドマフラー」が付いていることもあります。ハンドマフラーは、アップライトピアノの弱音ペダルと同じ効果で、通常の音量から約1/10まで落す事ができます。最高級クラスのグランドピアノで練習したいけど、住民の苦情が心配な方はハンドマフラーをオススメします。
響きの要となるピアノ本体に、サイレントボックスを取り付けると、各所にネジ穴をあけたり、電子部品を取り付けることになりますが、ハンドマフラーは電子備品をいっさい使わず取り付けることができます。ハンドマフラー付のグランドピアノは展示店舗が少ない為、アップライトピアノの弱音ペダルでご体感ください。
グランドピアノとアップライトピアノのペダルの違いを踏まえたピアノの選び方
上記でご紹介したように、グランドピアノとアップライトピアノはペダルの種類に違いがあります。大きな違いは、ソステヌートペダルの有無で、グランドピアノの方がより繊細に音や響きをコントロールできると言えます。趣味でピアノに触る程度ならアップライトピアノで十分ですが、「本格的にピアノを始めたい方」や、「ピアノの生の音を感じたい」、「さまざまな表現を楽しみたい方」などは、グランドピアノがおすすめです。
しかし、「グランドピアノに憧れるけど、高価で手が届かない…」という方も多いのではないでしょうか。そんな方に検討してほしいのが、中古のグランドピアノです。メンテナンスがきちんとされている中古ピアノなら、性能が高く音がきれいに出るものもたくさんあります。安い新品ピアノを買うなら、性能がしっかりした中古ピアノを選ぶのもおすすめです。
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