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2018.07.03
よいピアノを選ぶために グランドピアノの試弾のポイント
グランドピアノを選ぶときは、しっかりと試弾することが大切です。立ったまま2、3音だけ弾くという方もいますが、それだけでピアノを決めてしまうのはもったいないといえます。
ピアノは1台1台、音やタッチが異なり、その違いは善し悪しというよりも弾き手の好みです。自分に合ったピアノを選ぶには、試弾でそれぞれのピアノの違いを知ることが大切です。
グランドピアノの試弾のポイント
グランドピアノを試弾するときのポイントをご紹介します。
「試弾だから軽く弾けばよい」と立ったまま弾くのではなく、イスに座るのがおすすめです。
鍵盤の動きを確認
すべての鍵盤からきちんと音が出るかどうかを確認します。ある鍵盤が他の鍵盤に比べて音が小さかったり大きかったりしないか、押した鍵盤がひっかかって戻らないということはないかなどを確認します。
音が伸びるか確認
すべての鍵盤の音が伸びるかどうか確認します。通常、鍵盤を押し続けると、ポーーーという持続音があります。その持続音が短く、ポンと鳴ってしまう鍵盤がある場合は調整が必要です。
音が止まるか確認
鍵盤を離したときにきちんと音が止まるかどうか確認します。音が止まりにくい場合は、ダンパーフェルト(ピアノの音を止める部品)が消耗している可能性があります。
音の強弱を確認
小さい音と大きい音を出してみて、音の強弱を確認しましょう。どちらの音もピアノの個性が表れる部分です。好みの音が出るピアノを探すとよいでしょう。
響きを確認
和音とメロディを響かせてみましょう。一番よく使用される、ラウドペダル(一番右側のペダル)を使った楽曲を弾いてみて、ピアノが持つ全体の響きを確認しましょう。
シフトペダル(ソフトペダル)を踏んでみる
踏むと優しい音色に変化する、シフトペダル(一番左側のペダル)を踏んでみましょう。
豆知識ですが、このシフトペダルは、ベートーヴェンが試作段階の仕組みを経験してとても気に入ったといわれています。
お気に入りの曲を一曲弾いてみよう
今練習している曲や、お気に入りの曲を弾いてみましょう。あるフレーズだけを弾くのではなく、短い曲でも良いので1曲を通して弾いてみましょう。
気になる音があれば、お店のスタッフに質問しよう
グランドピアノを試弾したときに気になることがあれば、お店のスタッフに気軽に質問しましょう。グランドピアノは一世一代の買物です。いくつかのお店を回ったりさまざまなメーカーのグランドピアノを弾き比べたりして、見た目や音色、タッチの違いを比べてみることが大切です。
音に違和感があったときは不良品だと決めつけるのではなく、調律や調整がきちんとできていない可能性を考えましょう。お店の人に気になる点を聞いてみて、調律師がその場で調律・調整し解決するのが理想です。
グランドピアノの試弾では、イスに座って音色やタッチを確認しましょう。すべての鍵盤から音が出るかどうかはもちろん、音の伸びや強弱、響きなども確認ポイントです。自分で演奏できない場合は、お店のスタッフに頼んでみましょう。
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